氏名:興治 良一
最終事業所:オムロン鞄結梹幕ニ所
作品名:『孫向けの木のおもちゃ』
定年後には趣味としての木工(バードカービング)を長年楽しんできましたが、孫ができてからは木工の技術を利用して幼子向けの木のおもちゃを作っています。自宅に孫が遊びにくると、これらのおもちゃを出して喜んで遊んでくれるのが何よりの楽しみとなりました。
作る際に気をつけているのは、怪我をさせない安全なおもちゃ作りです。
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1歳のお誕生日向けに最初に作ったのは、クリスマス・プレゼントとしての「転がすおもちゃ…ころころパンダ」です。脚にも耳にも車輪がついていてどの向きにも「転がせる」乳幼児向けのおもちゃです。その他にも手で握って動かせるゾウ、馬、ワニなども併せて作りました。
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またクリスマスには、「サンタクロース」の引くおもちゃを作成しました。台座は真ん中で折れ曲がるように作ってありトナカイとサンタクロースの台車が、凸凹な地面でも軽快に走れるように工夫してあります、
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2歳のころには、磁石を応用した「魚釣り」セットを作成して楽しんでもらいました。小さな磁石が釣り針と魚の口に埋め込んであり、万一外れて飲み込むと大事故になるので強力なボンドで張り合わせた後に、その穴にパテを埋め込んで絶対に磁石が外れない工夫をしました。これもとても喜んで何度も魚釣りを楽しんでおりました。色々な種類の魚や亀やカニなどを作成しましたので、名前を憶えてくれるのに役立ったと思います。
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もう少し大きくなってからは、引っ張ると足が動く「グラスホッパー」を赤色と緑色の2種類を作成して転結して引っ張れるように工夫しました。車輪の回転に合わせて後ろ足が上下運動してあたかもグラスホッパーが飛び跳ねる様子を再現しています。
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3歳になった現在の最もお気に入りは、転がすとカタカタと音の出る「芝刈り機」です。これは回転する2つの円盤の内側に3本の柱(120度間隔)を立てて、それぞれに細長いピアノ鍵盤状の長棒を埋め込み異なった色を塗布してあります。円盤が転がると、それに伴い埋め込んだピアノ鍵盤状の長棒が相手側の棒に当たってカタカタと音が出ます。とても御気に入りで、来るたびごとに引っ張り出して、私の足元目掛けて突進してきます。とても楽しいひと時です。
孫が成長するにつれて、自分の趣味を生かせたおもちゃ作りができるのもまもなく終わりになるでしょうが、幼少期に遊んだ木工おもちゃが、一生の思い出になってくれれば祖父として嬉しく思う今日この頃です。